日本人のPGAツアー初優勝は、絶体絶命の状況からの大逆転劇だった

ジャック・レナと青木は死闘を繰り広げていた
www.youtube.com18番パー5を迎えた段階で、青木と前を回るジャック・レナが18アンダーで並ぶ状況。レナは完璧なショットをふたつそろえ、3メートルのイーグルチャンスにつける。

前を回るレナはイーグルチャンスにつけた
www.youtube.comレナは3メートルのイーグルパットを惜しくも外し、バーディで19アンダー。後続の青木を待つ。しかし、青木はそのとき大ピンチを迎えていた。
バーディ必須の状況で、ティショットもセカンドもラフへ

青木のティショットは右のラフへ…‥
www.youtube.comレナが19アンダーでホールアウトしたことにより青木がプレーオフに残るためには18番でのバーディが必須となった。しかし、ティショットを右のラフに外すと、セカンドで今度は左のラフに入れてしまう。

ウッドを振り抜いたセカンドは、左のラフへ
www.youtube.com残り128ヤードのラフからの3打目を寄せ、ワンパットで沈めなければ勝利は得られない状況。絶体絶命の状況から、青木はピッチングウェッジを選択した。この記事のトップ画像となっているのが、そのピッチングウェッジだ。
残り128ヤード。ラフ。そのとき奇跡は起こった

ラフからピッチングを一閃。ボールはピンと重なるように飛んでいく
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ピン手前に着弾。ボールは大きく跳ね上がる
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跳ね上がったボールがさらにピンと重なっていき……
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直接カップイン! 奇跡のイーグルの瞬間だ
www.youtube.comそしてこの一打は伝説となった

PGAツアーの公式ユーチューブチャンネルは、この一打を「クラッチ(勝負強い)ホールアウト」として紹介。日本のゴルフ史のみならず、ツアー屈指の劇的な幕切れとして、世界のゴルフ史に名を刻む一打となったのである。
青木功、74歳。まだまだ「世界のAOKI」の魔法のような一打を見たい。そう思うゴルフファンは、きっと世界中にいるに違いない。
Signature Shot | Isao Aoki at the 1983 Hawaiian Open
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