「グローレF」といえば2014年10月の発売以来、女子ツアー、シニアツアーを中心に使用者が次々に勝利を挙げ、アマチュアの間でも大人気となったクラブ。その大ヒットドライバーの“二代目”となるグローレF2が、2016年8月29日に発表された。一体どんなクラブなの? 「ロジカルゴルフ」を提唱する尾林弘太郎コーチに第一印象を聞いた。
「M2」と「グローレG」の隙間がズボッと埋まった
「一言で表現すれば、ターゲットがより明確になったクラブ。それがグローレF2の第一印象です」(尾林コーチ、以下同)
「たとえばテーラーメイドには、ツアーモデルであるM1とM2というクラブがあります。M1がもっとも難しいクラブで、M2がその次に位置するクラブなのですが、初代グローレFは、このM2とターゲットがちょっと“かぶる”。今回のグローレF2は、M2とアマチュア向けのグローレGの間を埋める位置付けとなっています。ツアーモデルは難しいけど、アマチュア向けだと物足りない。そう考える層にぴったりのクラブだと言えそうです」
「打つと右に行かない」見た目と性能のギャップが魅力だ! ドライバー
「F2の顔を見てみると、Fに比べてフェースのスクェア度が増しています。キレイな形状で、それこそツアーモデルだと言われても驚きません。ややフックフェースだったFと比べて、まずはそこが大きな変化です。フェースをスクェアにするだけだとつかまらないクラブになってしまいますが、たとえばF2はフェースがFより薄い、シャローフェースに見えるなどやさしさも追求している印象です」
「スクェアフェースで体積よりも小さく見える“顔”。一見すると難しいクラブかな? と思わせておいて、打つとやさしい。打つと右にいかない。見た目と性能の良い意味でのギャップが、F2の特徴であり、魅力ではないでしょうか」
見た目はプロっぽいけれど、打つとやっぱりやさしいアイアン
「難しい見た目で、打つとやさしい。それはF2のアイアンにも顕著に現れています。構えた顔だけ見ると、グースネックの度合いこそやや強めなものの、ほとんどプロタイプのようです。昔のアイアンは“難しく見えて、やっぱり難しい”か、“簡単に見えて、やっぱり簡単”か、あるいはその中間か、ほとんど3パターンくらいしかありませんでしたが、F2は“ちょっと難しそうに見えて簡単”なクラブだと言えるでしょうね」
「アイアンに関しては実際に打ってみたのですが、予想通りというか、ロフトの数字以上に上がりやすい印象を受けました」
白ヘッドとクロフェースの組み合わせでラインが出せる! UT(レスキュー)
「テーラーメイドのユーティリティがいいのは、ヘッドは白、フェースは黒という色分けがしっかりしていて、トップラインをきれいに見せてくれるところ。たとえばツアープレーヤーはヘッドが黒、フェースも黒なものを好むのですが、トップラインが見えるほうが一般アマチュアには構えやすく、ラインが出しやすいと思います。白ヘッドに意識がいきがちですが、実は“黒フェース”もポイントです」
「またこのクラブはフェースのややトウ側にスコアラインが寄っていて、クラブ自体もトウ側にボリュームがあります。見た目にもアマチュアに多いトウヒットに強そうです」
デッカくなった! フェアウェイウッド
「初代Fはドライバーに対してフェアウェイウッドが小さいという意見が多かったようですが、それを反映してか大きく感じる見た目になっています。プロは小さいヘッドで吹き上がらない(スピンが増えすぎない)フェアウェイウッドを好む傾向がありますが、デカくて薄いほうが一般アマチュアは安心感を持てるはず。F2のラインナップの中で、もっとも“やさしく見える”のがフェアウウェイウッドです」
グローレF2は2016年10月7日発売。価格はドライバー8万5000円+税〜。アイアン(5本セット)11万円+税〜、レスキュー3万3000円+税〜、フェアウェイウッド4万5000円+税〜。
※2016年8月30日15時、一部文言を修正しました。