週刊ゴルフダイジェストの連載漫画「オーイ! とんぼ」の勢いが止まらない。2016年5月末の発売日の前に重版出来となったのは既報の通りだが、発売から一カ月たたないうちに、早くも4刷。これはゴルフ雑誌掲載漫画の単行本としては、異例中の異例だ。人気の秘密のひとつが、トカラ列島という秘境の島が舞台であること。そこで今回は、とんぼの舞台、トカラ列島を訪ねてみた。

トカラ列島、それは屋久島の南、奄美大島の北。

画像: www.tokara.jp
www.tokara.jp

トカラ列島とは、屋久島の南、奄美大島の北に位置する群島。行政区分は「鹿児島県十島村」となる。鹿児島から、もしくは奄美大島からフェリー(またはヘリ)でしか行かれないというまさしく秘境中の秘境。「オーイ! とんぼ」はこのトカラ列島の「火之島」という架空の島が舞台。そのモデルとなった「中之島」の様子を写真で眺めてみよう。

そこは、クルマをロックしない島

画像: 港の様子。専門の港湾職員はおらず、島民や駐在さんが通船作業を行う。通船作業の担い手がいなくなったら、その島は無人島にならざるを得ない。

港の様子。専門の港湾職員はおらず、島民や駐在さんが通船作業を行う。通船作業の担い手がいなくなったら、その島は無人島にならざるを得ない。

トカラ列島・中之島には、自家用車にカギをかける習慣が基本的にない。島民同士は顔見知りな上、もし仮に盗もうとしても、クルマを島外に持ち出す手段はない。大らかで開放的だが、どこか閉鎖性もある。それが離島の暮らし。「とんぼ」、その環境下で天真爛漫に育つ。

信号なし。コンビニなし。入浴は、共同浴場で。

画像: 島内に二カ所ある共同浴場。管理は島民みんなで行う

島内に二カ所ある共同浴場。管理は島民みんなで行う

内風呂も最近までない家がほとんどだったというから驚き。基本的には、島に二カ所ある共同浴場を利用する。堤防のすぐそばで半地下のような形になっているのは、毎年のように直撃する台風の被害を最小限に食い止めるため。島には信号もないし(アスファルト舗装された道路もない)、コンビニや飲み屋も一軒もない。島を訪ねるのは、ダイビングや釣り、バードウォッチングなど専門的な趣味の持ち主がほとんど。

ここは本当に日本なのか……。秘境マニアよ、今すぐ向かおう!

画像: 日本の在来種であるトカラ馬がのんびりと暮らす

日本の在来種であるトカラ馬がのんびりと暮らす

画像: この風景をみて、とんぼは育った

この風景をみて、とんぼは育った

画像: トカラ列島に流れ着いたプロゴルファー・イガイガの家の「裏庭」がこちら

トカラ列島に流れ着いたプロゴルファー・イガイガの家の「裏庭」がこちら

ゴルフ場は本当にあるのか――!?

「オーイ! とんぼ」の世界では、火之島の住民たちは手造りのコースでゴルフを楽しんでいる。では、火之島のモデルとなった中之島にはゴルフ場があるのだろうか?

画像: ここはゴルフ場……?

ここはゴルフ場……?

画像: ……では、ないようだ。でも、もしここがパー3のホールだったら、ワクワクしませんか?

……では、ないようだ。でも、もしここがパー3のホールだったら、ワクワクしませんか?

結論をいえば、現実世界のトカラ列島にゴルフ場は存在しない。ただし、「もしここにゴルフ場があったら、どれだけ面白いコースになるだろう」と予感させてくれる風景は、たしかに存在する。秘境の島にもしゴルフ場があったら。そこにもし天才少女がいたら。ふたつの「if」の面白さが、「オーイ! とんぼ」の面白さなのだ。

画像: ゴルフ場は本当にあるのか――!?

「オーイ! とんぼ」の舞台(のモデル)であるトカラ列島・中之島。そこには残念ながらゴルフ場は存在しない。しかし、そこはたしかに外界から隔絶されて、通りの向こうから「とんぼ」がふらっと歩いてきそうな秘境中の秘境であった。いつもの温泉地やら観光地に飽きたという人、思い切って「とんぼ」の舞台を旅しに、秘境の島を訪ねてみてはいかがだろうか。

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