米ツアーで偉大なる記録が達成された。アウト27、イン31のトータル「58」。2016年のトラベラーズ選手権でこのビッグスコアを叩き出したのは、46歳の大ベテランでした。
男の名はジム・フューリック
フューリックといえば2003年の全米オープンチャンピオン。変速スウィングの持ち主であり、正確無比なショットに定評のあるショットメーカーでもある。なにより、46歳の今なおツアーの最前線で戦えていること自体が、フューリックの非凡さの証明であろう。それにしてもスコア58とは……!
PGAツアーでプレーされた150万のラウンドのうち、もっとも良い、唯一のスコア
「まるで誰かが僕の体の中で躍動し、スウィングしてくれているようだった」と語るフューリック。58というスコアは、PGAツアーの歴史上誰も出したことがないツアー史上最少スコア。まさに歴史に名を刻むラウンドとなった。
スコアカードを見てみると、特に凄いのは前半。ふたつのパー、6つのバーディに、ひとつのイーグルはパー4のセカンドを直接叩き込んだものだ。アウトのスコア「27」は、コーリー・ペイビンが持つ「26」の9ホール最少スコア記録には一打及ばないものの、言うまでもなくとんでもないスコアだ。
この日のフューリックのパーオン率は、驚くなかれ「100%」。すべてのホールでパーオンに成功したのが、この偉大なるスコアの理由のひとつだ。
それにしても、つい先日には二部ツアーのウェブドットコムツアーで「58」が達成されたばかり。世界のゴルフ界は、もしかしたら未曾有のロースコア時代へと突入しようとしているのかもしれない。